(ウメ)は早春に開花期を迎える貴重な花木で、

果実は梅干や梅酒として利用されます。

 

花の観賞価値も非常に高く、問題となる病害虫も少ないため、

家庭樹としては定番の存在です。

 

ここでは、

そんなウメ(実ウメ)の栽培方法について詳しく紹介していきます。

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梅(ウメ)の栽培カレンダー

 

ウメの特徴

日本では古くから栽培されてきたウメ。

 

さまざまな品種がありますが、果実を収穫して楽しみたい場合には、

実ウメに分類される種類を選びましょう。

 

また、品種ごとに適した用途が異なるため、

用途に合わせた品種選びを行うことも大切です。

 

栽培に適した環境

ウメは耐寒性が強く、北海道から九州までが栽培適地となります。

 

ただし、開花期に気温が-4℃を下回ると低温障害を起こし、

結実しなくなってしまうため、

 

寒冷地では「豊後」など遅咲きの品種を植えるとよいでしょう。

 

品種ごとの特徴

ウメは品種ごとに自家結実性の有無が異なります。

 

品種によっては授粉樹が必要となるため、

その点をよく確かめるようにしてください。

 

・「南高

実ウメの中では最もポピュラーな品種で、梅干に最適です。

自家結実性がないため、授粉樹との混植にします。

 

・「鶯宿

6月に収穫時期を迎える大果性品種。

青梅として梅酒や梅ジュースに利用されます。

 

・「豊後

ウメの中でも強い耐寒性を持つ品種です。

開花期が遅く、寒害を受けにくいため、寒冷地での栽培に最適。

果肉が柔らかく、ジャムなどに加工できます。

 

ウメの植え付け・植え替え

ウメの植え付け・植え替えを行う時期としては、

11月~3月が適しています。

 

暖地では年内に、寒冷地では春先に作業を行うとよいでしょう。

 

植え付け方

ウメは日光を好むため、植え付けには日当たりの良好な場所を選びます。

 

まずは直径・深さともに50cmほどの植え穴を掘り、

たっぷりの完熟腐葉土と元肥を混ぜ込んでから苗木を植え付けます。

 

このとき、粘土質など極端に水はけの悪い土壌では、

赤玉土7:腐葉土3のように客土するようにしてください。

 

植え付け後は1~3本の支柱を立て、しっかりと苗木を安定させます。

 

 

ウメの栽培管理

水やり

基本的には必要ありませんが、

極度の乾燥が続いた場合には水やりを行うようにします。

 

肥料

12月に有機質肥料を与えるほか、

収穫後の6月下旬~7月にも即効性の肥料を施します。

 

さらに、生育の様子に合わせて

花後の3~4月に施肥を行ってもよいでしょう。

 

 

ウメの人工授粉・摘果

人工授粉

自家結実性を持たない、または弱い品種では、

開花期に人工授粉を行う必要があります。

 

このときに使用する花粉としては、他品種の実ウメ・花ウメのほか、

アンズやスモモも利用できます。

 

摘果

ウメの実がつきすぎてしまった場合、4月下旬ごろに摘果を行います。

 

枝5~10cmにつき1果とし、

傷んだ果実や小さな果実から取り除いていきましょう。

 

ウメの収穫時期

ウメの収穫時期は、品種や用途によって異なります。

 

梅酒にする場合にはまだ果皮が青いうちに、

梅干にする場合には果皮が黄色くなったころに収穫するとよいでしょう。

 

ウメの剪定・整枝

ウメを健やかに育てるためには、まめな剪定が欠かせません。

 

6~7月(夏の剪定)、12~2月(冬の剪定)の2回に分け、

しっかりと手入れを行うようにしてください。

 

仕立て方は開心自然形が向きます。

 

夏の剪定方法

内側の混み合った枝や、徒長枝を根元から間引き、

木全体に日が当たるようにします。

 

冬の剪定方法

夏と同様の間引き剪定を行うほか、

長果枝(長さ30cm以上)は先端を1/4程度切り返します。

 

こうすることで短果枝を出し、

実のつきをよくすることが可能になります。

 

 

ウメを鉢植えで育てる場合には…

ウメをコンテナで栽培する場合には、

7~8号サイズの果樹鉢に苗を植え付けます。

 

用土には赤玉土7:腐葉土3のように配合したものを用い、

元肥を混ぜ込んで使用してください。

 

植え付け後には鉢と同程度の高さで苗木を切り詰め、

支柱を立てて安定させましょう。

 

肥料は4月と7月に緩効性のものを施します。

 

剪定は庭植え同様に行うほか、

その年に伸びた新梢が10cmを超えた場合には、

摘心もするようにしてください。

 

1~2年に1回は植え替えをし、根詰まりを予防するようにします。

 

 

ウメを種(実)から育てる場合には…

ウメを増やす方法としては、挿し木・接ぎ木のほか、

種まきを行うことも可能です。

 

実生で育てた苗は親の性質を受け継がず、

品質が低下する場合もありますが、ものは試しに挑戦してみましょう。

 

種まきの方法

完熟した実から種を取り出したら、まずはよく洗って果肉を落とします。

 

ウメの種は寒さに当たることで発芽のスイッチが入るため、

濡らした新聞紙や水苔にくるんでジップロックなどに入れ、

冷蔵庫で保存していきます。

 

その後は1~2週間に1回様子を見、

カビが生えていないかチェックしながら冷蔵を続けます。

 

発芽が確認できたら鉢に植え、栽培を進めていきましょう。

 

なお、冬期に低温になる寒冷地では、

採取した種をすぐに鉢に植え(とりまき)、

適度な寒さに当てながら冬越しさせると、春には発芽が期待できますよ。

 

 

その後の管理方法

生長に合わせて鉢増しを行い、苗木がある程度の大きさになったら、

庭植えにすることが出来ます。

 

 

 

花と実の両方を楽しめるウメ。

栽培適地が広く、丈夫で育てやすいので、

ぜひ家庭樹として栽培してみてくださいね。

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