甘い香りの果実が特徴的なマルメロは、バラ科の落葉果樹です。

 

カリンに似た果実には咳止めの効能があり、

果実酒やジャムのほか、ジュースとして利用されることも。

 

涼しい気候を好み、暖地では実がつきにくいため、

寒冷地での栽培がおすすめです。

 

ここでは、そんなマルメロの育て方について紹介していきます。

スポンサーリンク

マルメロの栽培カレンダー

 

マルメロの特徴

秋にすばらしい芳香の果実をつけるマルメロ。

 

カリンとは近縁にあたり、姿形もよく似ていますが、

どのような見分け方が出来るのでしょうか?

 

実は、果実の表面に綿毛が生えているのがマルメロで、

生えていないのがカリンというように区別することが出来るのです。

 

また、マルメロの花は桃色で、

カリンの花は赤色という違いもありますよ。

 

栽培に適した環境

マルメロは冷涼な気候を好み、

北海道や東北~中部地方にかけての地域でよく生育します。

 

暖地でも栽培は可能ですが、実をつけにくいため、

果樹としての魅力は半減すると言えるでしょう。

 

品種ごとの特徴

マルメロは自家結実性が弱く、1本では実をつけることが出来ません。

 

栽培にあたっては他品種か、

ナシを授粉樹として用意するようにしてください。

 

・「在来種

1果200gほどの中果性品種。

樹形は開張で、果実には強い芳香があります。

 

・「スミルナ

1果350gほどの大果性品種。

樹形は直立性で、在来種に比べて果実の芳香は弱いものの、豊産です。

 

マルメロの植え付け

マルメロの植え付けは、落葉後の12~3月の時期に行います。

 

寒冷地では真冬の作業は避け、春先に植え付けをした方が安心です。

 

植え付け方

直径・幅ともに50cmほどの植え穴を掘り、堆肥を混ぜて埋め戻します。

 

土壌はあまり選びませんが、粘土質など極端に水はけの悪い場所では、

赤玉土7:腐葉土3の割合で客土するとよいでしょう。

 

植え付けの際には苗木を50cmほどの高さで切り詰め、

支柱を立ててやります。

 

 

マルメロの栽培管理

水やり

庭植えの場合では、極端に土が乾燥したときを除き、

水やりは必要ありません。

 

肥料

マルメロに肥料を施す時期としては、2月10月が適しています。

 

2月の寒肥には油粕などの有機肥料、

10月には速効性の化成肥料を与えると、

より効率的に生長させることが可能です。

 

 

マルメロの人工授粉・袋かけ

マルメロを確実に結実させるには、人による手入れが必要です。

 

タイミングを逃さず、しっかりと作業を行っていきます。

 

人工受粉

マルメロの開花期には、筆などを利用して人工授粉を行います。

 

受粉させたい雌しべに、他品種(またはナシ)から取った花粉

をつけていきましょう。

 

摘果

マルメロは一度に多くの実をつけすぎると、

翌年に実がつかなくなることがあります(隔年結果)。

 

5月ごろに着果に様子を観察し、実がつきすぎている場合には、

摘果を行うようにしてください。

 

在来種のような小~中果性品種では葉50枚につき1果

スミルナのような大果性品種では葉70枚につき1果となるよう

調節するとよいでしょう。

 

袋かけ

マルメロの果実を病害虫から守る方法としては、袋かけが効果的です。

 

摘果後に作業を行い、収穫まで果実を保護します。

 

 

マルメロの収穫時期

マルメロの収穫時期としては、10月ごろに果皮全体が黄色く変化し、

甘い香りがしてきたタイミングが適しています。

 

収穫が早すぎた場合には、涼しい場所で追熟させ、

果皮が黄色くなるまで待ちましょう。

 

保存方法

収穫したマルメロは、はちみつ漬けや果実酒、

ジャムなどに加工して保存します。

 

マルメロの剪定・整枝

マルメロの剪定を行う時期としては、

落葉したあとの12~3月が適しています。

 

基本的には変則主幹形に仕立て、

樹高や樹形をコントロールしていきましょう。

 

剪定の方法

マルメロは枝の先に実をつけるため、

混み合った枝や徒長枝の間引きを主に行い、

切り返し剪定は控えるようにしてください。

 

また、短果枝(長さ10cm以下)によく実をつけるため、

伸びすぎた長果枝(長さ30cm以上)は

先端から1/3ほどを切り返すとよいでしょう。

 

植え付けから4~5年経ち、樹高が高くなりすぎたという場合には、

3mほどの高さで主幹を切り詰めても構いません。

 

 

マルメロを鉢植えで育てる場合には…

マルメロを栽培する容器としては、7~8号サイズの鉢が適しています。

 

赤玉土7:腐葉土3をベースにした用土に植え付けたら、

鉢と同程度の高さに木を切り詰めておきましょう。

 

施肥は2月、5月、10月に行い、

収穫は1株につき2~3果を目標にします。

 

2年に1回は植え替えを行い、根詰まりを防ぐようにしてください。

 

 

 

致命的な病害虫も少なく、初心者にも育てやすいマルメロ。

冷涼な土地にスペースがある場合には、

ぜひ家庭樹に加えてみてくださいね。

スポンサーリンク