秋を代表する味覚の一つである(クリ)。

 

やせ地でもよく育ち、植え付けから1~2年で収穫できるため、

果樹としては栽培の難易度も低くなっています。

 

最近では品種改良が進み、渋皮をむきやすい種類も登場するなど、

ますます家庭樹として身近な存在となってきました。

 

ここでは、そんなクリの栽培方法について解説していきます。

スポンサーリンク

栗(クリ)の栽培カレンダー

 

クリの特徴

クリはブナ科の落葉果樹で、古くから日本人に親しまれてきました。

 

性質は非常に強健で、耐寒性も強く、

ほとんど日本全国で栽培することが可能です。

 

なお、クリは自家受粉が難しく、1本では結実しづらいため、

栽培にあたっては授粉樹が必要になることを知っておきましょう。

 

栽培に適した環境

クリの栽培適地は広く、沖縄を除いた日本全国で育てることが出来ます。

 

ただし、北海道の一部など特に寒さの厳しい地域では、

庭植えではなく鉢植えにして栽培した方が安心です。

 

品種ごとの特徴

クリにはさまざまな種類があり、

日本グリ、中国グリ、アメリカグリ、ヨーロッパグリの

4つに大別されます。

 

このうち日本で育てやすいのはやはり日本グリで、

品種の選択肢も幅広く、初心者にもおすすめです。

 

また、クリの栽培においてはクリタマバチの被害が見過ごせないため、

この害虫に抵抗性を持つ品種を選ぶとよいでしょう。

 

・「銀寄

9月下旬から収穫できる中生品種。

大果で品質がよく、クリタマバチに強い抵抗性があります。

 

・「筑波

なめらかな口当たりの中~大果性品種。

樹勢が強く、土壌・気候への適応力も高いため、

育てやすさには定評があります。

 

・「ぽろたん

9月上旬に収穫期を迎える早生品種。

渋皮のむきやすさが特徴で、近年の人気品種です。

 

クリの植え付け

クリの苗を植え付ける時期としては、12~3月ごろが適しています。

 

土質はあまり選びませんが、水はけ・水もちのよい土壌が理想的です。

 

クリは自家不和合性が強いため、収穫したい品種のほかに、

授粉樹となる品種も一緒に植えるようにします。

 

植え付ける場所

クリは耐陰性が弱く、

日当たりの悪い場所に植えると枯れてしまう場合があるため、

1年を通して日の当たる場所に植え付けるようにしてください。

 

植え付け方

直径・深さともに50cm程度の植え穴を掘り、

元肥を施してから苗を植え付けましょう。

 

その後、苗木を高さ50cmのところで切り詰め、

必要であれば支柱を立てておきます。

 

 

クリの栽培管理

水やり

庭植えの場合、基本的に水やりは必要ありません。

 

植え付け直後や、

極度に乾燥した際にだけ水を与えるようにしてください。

 

肥料

肥料を与える時期としては、

2月(寒肥)、5月、収穫後の10月ごろが適しています。

 

寒肥には緩効性の有機肥料、

それ以外には速効性の化成肥料を用いるとよいでしょう。

 

 

人工授粉

クリを確実に収穫するためには、人工授粉を行うことが大切です。

 

開花期の晴れた日を選び、筆などを使って受粉させていきます。

 

クリの収穫方法

品種にもよりますが、クリの収穫時期は9~10月です。

 

イガが茶褐色になり、自然落果したものから収穫していきます。

 

クリの剪定・整枝

クリを剪定する時期としては、落葉後の12~3月が最適です。

 

変則主幹形か開心自然形に仕立て、

木全体に日が当たるようにしましょう。

 

剪定の方法

クリの苗木は、まず植え付け時に50cmほどの高さで切り詰めておきます。

 

その後、1年目の剪定では、

その年に伸びた枝を1/3ほど切り返しましょう。

 

2年目も同様に切り返し、

さらに徒長枝や混み合った枝を根元から間引きます。

 

3年目からは間引き剪定を主に行い、

枝先を切り詰めすぎないよう注意します。

 

こうすることで雌花の数を増やし、収穫量を増やすことが出来ますよ。

 

 

クリを鉢植え・プランターで育てる場合には…

クリをコンテナで栽培するには、7~8号サイズの鉢が適しています。

 

用土は赤玉小粒7:腐葉土3をベースに川砂などを配合し、

水はけをよくしていきましょう。

 

植え付けた苗は鉢と同じくらいの長さに切り詰め、

庭植えと同様の剪定を行います。

 

鉢増しは2年に1回の頻度で行い、

根詰まりを起こさないよう注意してください。

 

なお、鉢植えの場合、収穫量は1枝につき1果を目安にし、

多すぎる場合は摘果を行うことも必要です。

 

 

クリを種(実)から育てる場合には…

クリを増やす方法としては、一般的な接ぎ木のほかに、

種まきも可能です。

 

落果したクリを使い、すぐに植えるとりまきにしましょう。

 

種まきの方法

適当な大きさの鉢に種まき用の培養土を入れ、

そこにクリの実をまいていきます。

 

このとき、クリの尖った部分が下になるようにしてください。

 

クリは発芽に低温を必要とするため、

冬の間は寒さに当て、春の発芽を促しましょう。

 

結実までにかかる時間

クリを実生で育てた場合には、結実まで通常5年ほどかかります。

 

 

 

育てやすさと耐寒性の強さが魅力のクリ。

日当たりと剪定方法に注意して、秋の味覚を堪能してくださいね。

スポンサーリンク