バラ科の落葉果樹であるモモは、

甘い香りとみずみずしい食感が魅力の果物です。

 

さらには花も美しく、観賞価値も十分。

 

そんなモモを家庭で育てるなら、鉢植えでの栽培が簡単でおすすめです。

 

ここでは、初心者にも出来る

モモの鉢植えでの育て方について紹介していきます。

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モモの栽培カレンダー

 モモの特徴

花と実の両方を楽しめるモモ。

 

果物としては人気が高い一方で、病害虫が発生しやすく、

初心者には栽培が難しいと言われることもあります。

 

そこでおすすめなのが、モモを鉢植えで育てるという方法です。

 

コンパクトな鉢栽培で、おいしいモモの収穫を目指しましょう。

 

栽培に適した環境

モモは耐寒性が強く、-15℃の低温にも耐えられるため、

鉢植えでは全国で栽培が可能です。

 

ただし、北海道など気温が-15℃を下回る厳寒地では、

冬期は防寒に努めるようにしてください。

 

品種の選び方

モモにはさまざまな品種があり、1本で結実するものもあれば、

授粉樹を必要とするものもあります。

 

また、収穫時期が遅い晩生種ほど病害虫の被害を受けやすいため、

初心者はなるべく早生種を選んで育てるとよいでしょう。

 

・「武井白鳳

6月中旬から収穫が可能な早生種。花粉が多く、1本でも結実します。

 

・「あかつき

1果250gほどと大きめで、収穫時期は8月中旬。

樹勢が強く、育てやすさには定評があります。

 

・「サンゴールド

8月上旬から収穫できる黄肉種。甘みが強くジューシーな味わいです。

 

モモの植え付け・植え替え

モモの植え付け・植え替えの時期としては、

落葉期の11~2月が適しています。

 

なお、寒さの厳しい寒冷地では、

これらの作業は春先に行った方が安心です。

 

鉢の選び方

最終的には10号程度の鉢で管理することになりますが、

初めは7~8号の鉢に植えてもよいでしょう。

 

市販の果樹鉢を使用すると失敗がありません。

 

 

用土

モモを植え付ける用土には、

赤玉土7:腐葉土3など、水はけのよいものを利用します。

 

このとき、水はけの悪い土に植えると

果実の甘みが足りなくなってしまうため、注意するようにしてください。

 

また、用土にはあらかじめ元肥となる有機肥料を混ぜ込んでおくと、

以降の生育がよくなります。

 

植え付け方

鉢に鉢底石を敷いたら、その上に用土を入れ、

苗木を植え付けていきます。

このとき、接ぎ木部分は土に埋めないよう注意してください。

 

また、接ぎ木テープは木の生長とともに食い込むことがあるため、

剥がしておく方が無難です。

 

植え付けが完了したら30cmほどの高さで枝を切り詰め、

支柱を立てて固定していきます。

 

その後はしっかりと水をやり、根の伸張を促しましょう。

 

 

モモの栽培管理

モモは日光を好む植物です。

 

日陰に置くと枯れてしまうことがあるため、

鉢植えは日当たりのよい場所に置くようにしてください。

 

水やり

基本的には土が乾いたら行います。

 

真夏には朝晩2回の水やりを行うと、水切れを防げます。

 

肥料

モモに肥料を与える時期としては、

萌芽前の2月、果実肥大期の5月、収穫後の9~10月が適しています。

 

萌芽前には緩効性の有機肥料、

果実肥大期と収穫後には速効性の化成肥料を与えるとよいでしょう。

 

 

モモの人工授粉

花粉がない、または少ない品種では、開花期に人工授粉を行います。

 

筆や綿棒などで他品種の花粉を取り、

受粉させたい雌しべにつけていきましょう。

 

モモの摘果・袋かけ

モモを確実に収穫するためには、

摘果や袋かけといった作業が必要になってきます。

 

おいしいモモを味わうためにも、

これらの手入れは丁寧に行っていきましょう。

 

摘果

5月下旬ごろの時点で、

果実が多くつきすぎている場合には、摘果を行います。

 

30~40cmの長果枝では1枝につき2果、

15~20cmの中果枝では1枝に1果、

5~10cmの短果枝は3枝につき1果となるよう調節してください。

 

鉢植えでは、最終的に2~3果の収穫を目標にしていきます。

 

袋かけ

モモの果実を病害虫から守りたい場合、

袋かけを行ってもよいでしょう。

 

その後、収穫の1~2週間前になったら袋を外し、

果実を日光に当てることで、果皮を赤く色づかせることが出来ます。

 

 

モモの収穫時期

モモの収穫時期は、品種によって異なります。

 

いずれの場合でも、果皮が色づき、

実が柔らかくなったら収穫していきましょう。

 

モモの剪定・整枝

モモは開心自然形(Yの字仕立て)か、変則主幹形に仕立てます。

 

植え付けて1年目に出てくる新梢は、上部の2~3本を残して切り取り、

枝を横に広げていきましょう。

 

また、モモの剪定においては、花芽と葉芽の見極めが大切です。

 

丸くて大きな芽は花芽、小さく尖った芽は葉芽であり、

品質のよい実がつくのは花芽をつけた長い枝(長果枝)である

ことを意識して、剪定を行うようにしてください。

 

冬の剪定(12~2月)

徒長枝を間引き、全体の日当たりがよくなるようにします。

 

結果枝(花芽のついた枝)が多すぎるに場合は数を減らし、

そのうちの短いもの(5~10cmの短果枝)を除いて

先端を1/3ほど切り戻しましょう。

 

 

夏の剪定(6月ごろ)

徒長枝を中心に間引き剪定を行い、結果枝を充実させます。

 

気を付けたい病害虫

モモには多くの病害虫が発生します。

 

あらかじめ農薬を散布して消毒するほか、

発生してしまった場合も早期に薬剤を使用していきましょう。

 

病気

春先に発生し、葉の表面が火ぶくれのようになる縮葉病は、

「サンケイオーソサイド水和剤」などを発芽前に散布して消毒し、

予防します。

 

また、枝や葉、果実の表面にカビの胞子が発生する灰星病には、

「STダコニール1000」などの薬剤で対応していきます。

 

 

害虫

果実を食害するシンクイムシ類は、袋かけによって予防が可能です。

 

発生してしまった場合には、

「ベニカ水和剤」などを散布していきましょう。

 

また、幹や枝に寄生するカイガラムシは、

歯ブラシなどで擦り落とすほか、

「スミチオン乳剤」などで駆除することが可能です。

 

モモを種から育てる場合には…

モモを増やす方法としては、種まきによる方法があります。

 

ただし、親の性質が遺伝するとは限らず、

品質が低下する場合もあることを留意してください。

 

種の保存方法

モモの中でも早生品種は種の発芽率が低いため、

晩生品種から種を取った方が確実です。

 

7~8月に完熟果から種を取ったら、まずはトンカチなどで硬い殻を割り、

種を採取しましょう。

 

その後、濡らしたミズゴケや新聞紙で種を包み、

ジップロックなどに入れて冷蔵庫で保管します。

 

保管中は1週間に1回ほど様子を見、

カビが生えていないか確かめるようにしてください。

 

 

種まきの方法

モモの種まきは、翌年の2月下旬~3月に行います。

 

9cmポットに種まき用の土か単用赤玉土を入れ、

深さ1cmほどのところに種をまいていきましょう。

 

その後は土が乾かないよう管理を続け、発芽後に鉢上げします。

 

 

 

少々手間がかかりますが、

自分の手で収穫したモモには格別の味わいがあります。

病害虫と剪定のやり方に気をつけて、

みずみずしいモモを楽しんでくださいね。

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